臨床ノート 40代女性|右股関節痛とSPLテンセグリティに肝臓ストレスが重なった症例

① 患者属性

40代・女性。
デスクワーク中心の生活。


② 主訴

  • 右股関節痛
  • 歩行時に痛む
  • 座位 → 立位への移行で痛みが出る

日常生活動作の中で、
「動き始め」に強い不安を感じている状態。


③ 初見所見

全身評価において、
アナトミートレイン的には SPL(スーパーフィシャル・ポステリア・ライン) の緊張が顕著。

一方で、

  • 右股関節周囲に
    明らかに質の違う違和感・重さ・抜けにくさ

があり、
単なる筋膜ラインの問題ではない印象を持った。


④ 構造的仮説

もともと、

  • 生活歴・身体の使い方により
    SPLテンセグリティストレスが長期的に形成

されていたところに、

  • 右大腰筋と関連する
    腹膜テンセグリティストレス

が重なっていると考えた。

この場合、

  • 筋膜ライン(SPL)のみへのアプローチ
  • 局所筋への施術

だけでは、
構造の芯にあるストレスが抜けず、改善は限定的
になる可能性が高い。


⑤ 施術戦略の変遷

初期(〜3ヶ月)

  • 筋肉・筋膜中心のアプローチ
  • SPLを意識した調整

を継続。

しかし、
大きな悪化はないものの、
明確な改善変化は乏しい状態が続いた。

4ヶ月目以降(施術の深化)

構造仮説を再検討し、

  • 施術内容を
    「身体のみ」から
    生活・内臓ストレス込みの構造調整へシフト。

具体的には、

  • 仕事中の姿勢
    Backjoyの使用を指導
  • 仕事中のコーヒー
  • 自宅での晩酌

を「ゼロにする」のではなく、
量・頻度を調整

これは、

  • 肝臓ストレス
  • それに連動する右大腰筋の緊張

を、
日常生活レベルから抜いていく意図で行った。


⑥ 経過・反応

施術と生活調整を並行していく中で、

  • 右股関節周囲の緊張は
    日を追うごとに明確に軽減

一時的に、

  • 左前鋸筋に違和感が出現

したが、
これは SPLのテンセグリティ再編成による反応
と捉え、経過観察。

結果として、

  • 左前鋸筋の違和感も
    時間経過とともに解消

構造全体が再配置されていく過程と判断した。


⑦ 考察

本症例は、

  • 過去の身体の使い方により
    SPLテンセグリティ構造が
    「染み込むように」定着した身体に、
  • 10年以上かけて蓄積された
    肝臓ストレスが重なり、

完成された構造負担として
右股関節痛が表面化したケースと考える。

このレベルまで構造が固まると、

  • 一般的な
    マッサージ
    筋膜リリース
    骨格調整

のみでは、
改善に明確な限界があった可能性が高い。

ご本人も、

「今後も良くなる印象しかない」
「もう少し身体に良いクセ付けをしたい」

と前向きで、
施術継続を希望されている。

 

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監修

大阪府池田市 内外整骨院
院長 清水 学(施術歴10年/腸腰筋研究9年/臨床実績6万人以上)

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