なぜ日本人は腰痛・ぎっくり腰を繰り返すのか -腸腰筋と骨盤角度から見る「日本人の身体構造」
「しっかり治療しているはずなのに、また腰が痛くなる」
「マッサージではその場は楽になるが、数日で戻ってしまう」
「骨盤矯正を受けても、結局同じ症状を繰り返す」
こうした声は、内外整骨院でも非常に多く聞かれます。
実はこれらの不調は、
年齢や筋力不足が原因ではなく、日本人特有の身体構造を前提にしていないケアによって起こっているケースが少なくありません。
本記事では
「なぜ日本人は腰痛やぎっくり腰を繰り返しやすいのか」を
腸腰筋と骨盤角度という視点から、構造的に解説します。
日本人と欧米人では「骨盤の角度」が根本的に違う
人の身体は見た目が似ていても、
骨盤の使われ方には民族的な傾向があります。
一般的に、
-
日本人を含むアジア系:骨盤後傾傾向
-
欧米系:骨盤前傾傾向
という違いが見られます。

これは個人差を否定するものではなく、
生活様式・文化・身体の使い方が長年積み重なった結果としての「構造的傾向」です。
骨盤角度が違うと、働く筋肉が変わる
骨盤が後傾しやすい日本人では、
-
腸腰筋
-
腹筋群
-
股関節前面の筋群
といった 体の前側(屈筋群) が常に働きやすい状態になります。
一方、骨盤が前傾しやすい欧米人では、
-
殿筋
-
脊柱起立筋
-
体幹後面の筋群
といった 体の後ろ側(伸筋群) が主役になります。
つまり、
使われる筋肉の「標準状態」がそもそも違うのです。
日本人はなぜ腸腰筋が硬くなりやすいのか
日本人の身体構造を語る上で欠かせないのが、
腸腰筋の慢性的な緊張です。
床文化が作った腸腰筋優位の身体
日本人は長い歴史の中で、
-
正座
-
あぐら
-
床での生活
-
前屈みの作業
といった姿勢を日常的に行ってきました。
これらの姿勢では、
腸腰筋は「縮んだまま安定する筋肉」として使われます。
つまり腸腰筋は、
動かす筋肉ではなく、支え続ける筋肉として酷使されてきたのです。
現代生活で腸腰筋はさらに休めなくなっている
現代ではこれに加えて、
-
デスクワーク
-
長時間の座り姿勢
-
スマートフォン操作
が重なります。
これらはすべて
腸腰筋が縮んだまま固定されやすい姿勢です。
結果として、
腸腰筋が緩む時間がほとんどない
という状態が、慢性的に続くようになります。
腸腰筋が硬いと、なぜ腰痛を繰り返すのか
腸腰筋の収縮が続くと、身体には次のような連鎖が起こります。
腸腰筋 → 骨盤 → 背骨の連動破綻
-
腸腰筋が縮む
-
骨盤が後傾方向へ引き込まれる
-
腰椎の自然なカーブが失われる
-
背面の筋肉が常に引き伸ばされる
この状態では、
腰方形筋や脊柱起立筋が**「原因ではなく被害者」**になります。
痛い場所を揉んでも戻る理由
腰が痛いからといって、
-
腰をマッサージする
-
背中をほぐす
だけでは、
腸腰筋の収縮が残ったままになります。
すると骨盤・背骨は、
必ず元の歪みへ引き戻されます。
これが
「その場では楽だが、また戻る」
という現象の正体です。
骨盤矯正やマッサージだけでは足りない理由
骨盤矯正やマッサージ自体が悪いわけではありません。
問題は、
順番です。
腸腰筋が緩んでいない状態で整えても定着しない
腸腰筋の緊張が残ったまま、
-
骨盤を整える
-
背骨を調整する
と、
身体は「元のバランス」に戻ろうとします。
これが再発の正体です。
内外整骨院が腸腰筋を最優先にする理由
内外整骨院では、
-
腸腰筋の緊張を解除
-
骨盤・背骨・仙腸関節を調整
-
必要に応じて頭蓋・CSF調整
という順番で施術を行います。
この順序だからこそ、
-
急性ぎっくり腰でも改善が早い
-
高齢者でも安全に対応できる
-
再発しにくい身体づくりが可能
になります。
こんな方は腸腰筋を見直す必要があります
-
腰痛を何度も繰り返している
-
ぎっくり腰が癖になっている
-
マッサージでは改善しない
-
骨盤矯正をしても戻る
-
原因がわからないと言われた
まとめ
日本人の腰痛は、
日本人の身体構造を前提に考える必要があります。
腸腰筋から整えることで、
「なぜ今まで治らなかったのか」が見えてきます。
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