臨床ノート 13歳女性|21トリソミーにおけるホルモン数値変動と回復力の観察
① 患者背景
13歳・女性。
21トリソミー。
甲状腺ホルモンを含む複数の血液検査項目で異常値が見られ、
お母様の依頼により対応を開始。
② 主訴(医療的背景)
- 甲状腺ホルモン数値の異常
- その他、血中データに多数の異常値(H・L)が確認されていた
医療機関での管理は継続されているが、
身体構造・回復力の観点から補助的に関われないかという意図での来院。
③ 初見所見・対応スタンス
21トリソミーの症例は、当院としても初めてのパターン。
そのため、
- 施術刺激は最小限
- 全身の反応性・生命力・回復力を慎重に観察
というスタンスで対応。
初見では、
全体として回復力は強いとは言えず、非常に繊細な反応性
という印象を持った。
④ 構造的仮説
一般的に、
21トリソミーの方は「関節が柔らかい」と言われるが、
実際の触診でも、
- 全身の関節は総じて柔らかい
- 可動域自体は大きい
という特徴が確認できた。
一方で、
- 歩行時
- 膝・足関節の柔らかさを代償するように
- 股関節周囲に明確な緊張
が存在。
これは、
下肢の過剰な柔軟性を
股関節周囲の緊張で「制御しようとする代償」
と捉えた。
この 股関節〜腸腰筋周囲の代償緊張 が、
- 仙骨のロック
- 硬膜牽引ストレス
- 頭蓋底への影響
につながっている可能性があると判断。
⑤ 施術戦略
施術方針は明確に限定。
- 臀部周囲
- 腸腰筋の緊張除去
にほぼ絞って対応。
そのうえで、
- 仙骨のロック解除
- 硬膜牽引を緩和
- 後頭骨の可動性回復
を促し、
後頭骨 → 蝶形骨 → 頭蓋底(トルコ鞍)
というラインを意識。
視床下部・下垂体系ホルモンの
「出力環境」そのものを整える
という考え方で対応した。
⑥ 経過・反応(画像データの意味)
添付画像は、
甲状腺ホルモンを含む血液検査データの推移グラフ。
7月時点では異常値(H)が確認されていた項目が、
- 日を重ねるごとに
- 徐々に正常値へ回帰
していく経過が確認できる。
さらに、
- 正常値から外れていた複数の血中項目のうち
- 約5項目が正常範囲に収束
という変化も見られ、
お母様からも非常に喜んでいただいた。
※医療的診断・治療を否定するものではなく、
身体構造と回復環境が整うことで、数値が安定しやすくなる可能性
を示す一例として捉えている。
⑦ 臨床的考察
21トリソミーの方は
「短命である」と語られることも多いが、
- 遺伝子情報そのものの影響
- それに加えて
構造的代償(股関節・仙骨・頭蓋底)による
ホルモンバランスの乱れ
が、長期的な負荷になっている可能性も否定できない。
本症例では、
- 施術間隔が空くと
甲状腺数値に変化が出る
という反応も確認されており、
完全に「治す」ではなく、
バランスを補い続ける関わり方
が現実的であり、重要だと考えている。
今後も、
- 股関節〜腸腰筋
- 仙骨〜後頭骨
このラインを中心に、
回復力を支える形で対応を継続していきたい。
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監修
大阪府池田市 内外整骨院
院長 清水 学(施術歴10年/腸腰筋研究9年/臨床実績6万人以上)
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