平均気温15度を下回ると免疫力が低下するって本当?

朝晩の空気が冷たく感じられる季節になると、風邪やインフルエンザが流行し始めます。実は「平均気温が15度を下回る頃から、人の免疫力は低下しやすくなる」と言われています。今回はその理由を、体の仕組みからわかりやすく解説します。


気温が下がると血流が悪くなる

気温が下がると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。
すると手足などの末端が冷え、血液の巡りが悪くなります。
血液は、酸素や栄養、そして免疫細胞を全身に運ぶ大切な通路。
血流が滞ることで、免疫細胞がスムーズに働けず、結果として防御力が落ちてしまうのです。


自律神経の乱れが免疫を下げる

寒さを感じると、体は「交感神経優位」の状態になります。
これは一時的には体を守る反応ですが、長く続くと副交感神経とのバランスが崩れ、
免疫機能を整える働きが弱まります。
つまり、冷えは「体の緊張状態」をつくり、回復力や抵抗力を下げてしまうのです。


ウイルスが元気になる季節

気温が15度を下回る頃から、空気が乾燥してきます。
乾燥した空気は、インフルエンザウイルスやコロナウイルスが長く生き残るのに好都合。
さらに、鼻や喉の粘膜も乾いて防御機能が低下するため、
ウイルスが体内に入りやすくなります。
「人の免疫が落ちる」+「ウイルスが強くなる」──これが冬に感染症が増える理由です。


体温1度の低下で免疫力が30%下がる

研究では「体温が1℃下がると免疫力は約30%低下する」と言われます。
外気温が15度を切ると、服装や室温によっては体温が下がりやすく、
冷え性の方や高齢者は特に注意が必要です。
深部体温を保つことが、免疫を守るカギになります。

 免疫力を守るための3つのポイント

  1. 室温は18〜22℃をキープ
    脳と体が安定する最適温度帯です。
  2. 首・お腹・足首を冷やさない
    血流の要所を温めて、全身の巡りを良くしましょう。
  3. 軽い運動と入浴を習慣に
    ウォーキングやストレッチ、ぬるめのお風呂が効果的です。

まとめ:15度は「冷えスイッチ」の目安

平均気温15度は、体が冷え始めるサインです。
寒さを感じる前から早めに対策を取り、
「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」の状態を意識して体を整えましょう。
免疫力を守ることは、これからの季節を元気に過ごすための第一歩です。

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