膝の痛み(内側)の原因と関係、対応するストレッチについて
院長清水が痛めた膝の内側半月板と内側側副靱帯(MCL)の関係性、内転筋、後脛骨筋のつながりについて、解剖学的および運動学的に整理した上で、それらが半月板に与えるストレスと、その緩和方法(ストレッチ)を解説します。
【1】内側半月板損傷と内側側副靱帯の関係
◎構造的関係
- 内側半月板は、脛骨の内側関節面にあり、クッション機能を果たす軟骨。
- **内側側副靱帯(MCL)**は、太もも内側の大腿骨とすねの脛骨をつなぐ靱帯で、膝の内側への過度な動きを制限します。
- MCLと内側半月板は一部が連結しており、協調的に動くため、どちらかが損傷すると、もう一方にも影響しやすい。
◎損傷の連動性
- MCL損傷により内側半月板が過剰に引っ張られる・圧迫されることがあり、同時損傷が多い("unhappy triad"など)。
- MCLの不安定性 → 半月板の剪断ストレス上昇 → 半月板の亀裂や損傷
【2】内転筋・後脛骨筋の緊張と内側半月板へのストレス
◎内転筋(Adductors)
- 起始:恥骨 終止:大腿骨内側面
- 過緊張すると、膝を内側へ引き寄せる方向(内転・内旋モーメント)が強くなり、**内側コンプレッション(圧縮力)**が増加。
- 結果、内側半月板に対し内側への圧縮と剪断ストレスがかかる。
◎後脛骨筋(Tibialis posterior)
- 起始:後脛骨骨間膜など 終止:足根骨の内側
- 足部の回内(pronation)をコントロールする。
- 緊張が強い場合、下腿内旋が助長 → 膝の内側構造(MCL・内側半月板)にねじれ・圧縮ストレスがかかる。
【3】ストレス緩和のためのストレッチ法
① 内転筋ストレッチ
目的:内転筋群(大内転筋・長内転筋など)の過緊張緩和
方法:
- 立位 or 長座で片脚を外へ開き(外転)、上体を反対側に倒す。
- もしくは、開脚前屈ストレッチで両脚の内転筋を伸ばす。
- 15〜30秒 × 2~3セット、痛みのない範囲で。
② 後脛骨筋ストレッチ
目的:後脛骨筋の伸長と足部・下腿の回内制御機能の回復
方法:
- スタンディングカーフストレッチ(腓腹筋・ヒラメ筋と共に後脛骨筋にも効果あり)
- さらにターゲットを絞るなら:
- 足の外側に荷重をかけて、足底アーチを伸ばす(片脚立ちで)
- フォームローラーでふくらはぎ内側から内果(内くるぶし)周辺をリリース
③ ハムストリングス・内旋筋のリリース
- **内側ハムストリング(半腱様筋・半膜様筋)**も内旋・内転に関与するため、軽くストレッチを加えると◎
補足:セルフケアの流れ(一例)
- フォームローラーで内転筋と後脛骨筋部をリリース
- 内転筋ストレッチ(長座または立位)
- 後脛骨筋を含めたカーフストレッチ
- 必要に応じて、大腿四頭筋や腸脛靭帯周囲もリリース
🛑注意点
- 痛みが強い場合、ストレッチは控え、アイシングや医師の診断を優先。
- 内側半月板損傷が進行性・断裂性の場合、ストレッチだけでは改善しません。
- リハビリは関節安定性(大腿四頭筋、ハムストリングス)強化と合わせて行うと効果的です。
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