椅子に座ると腰が痛い。デスクワークが続くとだんだんつらくなり、立ち上がるときにズキッとする。
「姿勢を正そう」と背筋を伸ばしても、結局また痛くなる——そんな経験はありませんか。
このタイプの腰痛は、単に「腰が弱い」「筋力が足りない」だけで起きることは多くありません。むしろ、
座っている間に骨盤と股関節の動きが止まり、腰に負担が集まることで悪化しているケースがよく見られます。
この記事では、
「座ると腰が痛い」原因を、デスクワークの環境と体の連鎖(股関節・骨盤・呼吸)から整理し、
1分でできる姿勢チェックと
今日からできる対策、さらに
やってはいけない行動と
受診目安までをまとめます。
座ると腰が痛くなる人に多い「3つのパターン」
デスクワーク腰痛は、大きく分けて次の3パターンに分類できます。どれか1つだけでなく、混ざっていることもあります。
パターン1:骨盤が後ろに倒れて腰が丸くなる(後傾タイプ)
いわゆる「猫背で座る」姿勢です。骨盤が後ろに倒れると、腰(腰椎)が丸まりやすくなり、背中〜腰の筋肉が引っ張られ続けます。
この姿勢は一見ラクですが、長時間続くと腰回りの筋肉や筋膜が緊張し、
座っているほど痛くなる状態を作りやすくなります。
パターン2:反り腰で腰が詰まる(前傾・反りタイプ)
「良い姿勢にしよう」と胸を張り、腰を反らせて座っている人に多いタイプです。骨盤が前に倒れ、腰のカーブが強くなることで、腰椎の後ろ側が詰まりやすくなります。
このタイプは、座っているだけで腰が詰まる感じが出たり、立ち上がりで腰を伸ばすと痛みが出たりしやすい傾向があります。
パターン3:片側荷重・ねじれ(左右差タイプ)
足組み、椅子に浅く座って片側に体重をかける、肘をつく、モニターが正面ではない——こうした習慣が続くと、骨盤がねじれ、左右差が固定されます。
結果として、腰の片側だけが痛い、片方の臀部(お尻)ばかり張る、といった症状につながります。
1分セルフチェック:あなたの「座り腰痛タイプ」を判定
次の質問に答えると、どのタイプが強いかが見えてきます。
- 30分〜1時間座ると腰がつらくなり、立つと少し楽になる
- 座っていると腰が丸まり、背中もだるくなる(後傾サイン)
- 姿勢を正すと腰が反って詰まる感じがする(反りサイン)
- 足を組む癖がある/片側に重心をかけやすい(左右差サイン)
- 長時間の会議・PC作業で呼吸が浅いと感じる
特に「呼吸が浅い」は見落とされやすいポイントです。呼吸が浅くなると胸郭(肋骨周り)の動きが落ち、背骨全体のしなりが減って腰に負担が集まりやすくなります。
原因の本質:腰ではなく「股関節(腸腰筋)・骨盤・呼吸」が止まっている
内外整骨院では、デスクワーク腰痛を「腰が悪い」と単純化せず、負担がどう固定されているか(連鎖)を重視します。
座り姿勢は、腸腰筋が縮みやすい
座って股関節が曲がった状態が続くと、股関節の深層筋である腸腰筋(腸骨筋・大腰筋)が縮んだまま固まりやすくなります。腸腰筋は骨盤や腰椎にも関係するため、固さが残ると、腰の動きの自由度が落ちます。
骨盤が動かないと、腰が代償し続ける
本来、座る→立つ、前屈、歩行などは「股関節→骨盤→背骨」が連動します。ところが座位で骨盤が固まると、腰が代償して動き、腰に疲労が溜まりやすくなります。
呼吸が浅いほど“引っ張り合い(テンセグリティ)”が偏る
呼吸が浅い状態が続くと、胸郭の動きが落ち、背骨全体のしなりが減ります。すると腰だけが働きすぎる状態になりやすく、筋膜の引っ張り合い(テンセグリティ)の偏りが固定されると、回復が遅れやすいと考えています(※臨床仮説)。
今日からできる対策(環境→動作→ケアの順で整える)
座り腰痛は、体のケアだけではなく「環境」と「座り方」を変えるのが最短です。順番を間違えると、頑張っても戻りやすくなります。
対策1:椅子・机・モニターの「3点調整」
まずは“腰に負担が集まる環境”を変えます。目安は次の通りです。
- 椅子の高さ:足裏が床につき、膝が無理なく曲がる
- 机の高さ:肩がすくまない、肘が浮かない
- モニター位置:正面・目線が下がりすぎない(前に覗き込まない)
モニターが低いと首が前に出て呼吸が浅くなり、結果的に腰へ負担が集まりやすくなります。腰痛対策は「首・呼吸」も含めた環境設計が重要です。
対策2:「骨盤を立てる」より“骨盤が動ける”座り方にする
多くの人が「骨盤を立てなきゃ」と思い、腰を反らせてしまいます。大切なのは“固める”ことではなく、
骨盤が小さく動ける余裕を残すことです。
- 座面に深く座り、背もたれに軽く触れる程度
- 腰を反らせて固定しない(詰まり型を作りやすい)
- 足組みをやめ、左右差を増やさない
「正しい姿勢を維持する」のではなく、「崩れにくい環境を作る」方が現実的で長続きします。
対策3:1時間に1回、30秒でできる“腰ではないリセット”
座りっぱなしの最大の問題は“動きの停止”です。腰を伸ばすより、まずは
股関節と呼吸を動かすリセットが安全です。
- 立ち上がって30秒だけ歩く
- その場で深呼吸(吸うより「吐く」を長めに)
- 痛みが増えない範囲で、足を小さく前後に動かす(股関節の動き出し)
これだけでも、腸腰筋が縮みっぱなしになるのを防ぎ、腰への集中負担を減らしやすくなります。
対策4:仕事後のセルフケアは「強く伸ばさない」
デスクワーク後に腰を反動で伸ばすストレッチは、詰まり型の人には逆効果になることがあります。仕事後は、
痛みが増えない範囲で軽く動かす程度に留めてください。
「伸ばしたい」欲求が強い場合ほど、腰以外(股関節・呼吸)を先に整える方が結果が出やすいです。
やってはいけないこと(座り腰痛が長引く典型)
- 痛い腰だけを毎回強く揉む・押す
- 腰を反らせて「正しい姿勢」を我慢して固定する
- 座りっぱなしで作業効率を優先し、動くタイミングをゼロにする
- 痛み止めで動けるからと、無理に運動を上乗せする
座り腰痛は、腰の問題というより「毎日の座位で負担が再現される」ことが根本原因になりやすいです。だからこそ、まず“再現される環境”を変えることが重要です。
受診の目安(先に病院が必要なケース)
次の症状がある場合は、整骨院で様子を見る前に医療機関への受診を優先してください。
- 脚のしびれが急に強くなった/力が入らない(筋力低下)
- 排尿・排便の異常、会陰部のしびれ
- 発熱、強い倦怠感、安静にしても増悪する痛み
- 転倒・衝突など外傷の直後(交通事故含む)
- がん既往、原因不明の体重減少などがある
本記事は一般的な情報であり、診断に代わるものではありません。不安が強い場合は早めにご相談ください。
内外整骨院の考え方:座り腰痛は「腰」より“連鎖”を見る
内外整骨院では、座って悪化する腰痛を、
股関節(腸腰筋)→骨盤→背骨の連鎖が止まった結果として捉えます。デスクワークの座位固定は、腸腰筋の短縮と骨盤の動きの低下を起こしやすく、腰が代償し続ける状態を作りやすいからです。
さらに、呼吸が浅い状態が続くと背骨全体のしなりが落ち、筋膜の引っ張り合い(テンセグリティ)の偏りが固定され、回復しにくい状態につながることがあります(※臨床仮説)。
そのため当院では、腰だけを揉むのではなく、姿勢・股関節の動き・骨盤のねじれ・呼吸の浅さなど、負担の連鎖を評価して施術とセルフケアを組み立てます。
関連記事(状況別に対策を変える)
腰痛は“引き金”が違うと対策も変わります。近い症状があればこちらも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 座ると腰が痛いのは椎間板が原因ですか?
椎間板が関与するケースもありますが、画像で大きな異常がなくても、座位で骨盤や股関節が固まり、腰に負担が集中して痛みが出ることはよくあります。悪化パターン(座位・運転・寝起きなど)を整理すると対策が立てやすくなります。
Q2. 腰に良い椅子の条件はありますか?
椅子単体より「高さ」と「机・モニターとの関係」が重要です。足裏が床につき、肩がすくまず、覗き込まない環境だと呼吸が浅くなりにくく、腰への集中負担を減らしやすくなります。
Q3. 立ち仕事に変えれば腰痛は良くなりますか?
座りっぱなしで悪化する人は立つことで楽になることがあります。ただし立ちっぱなしも別の負担(反り腰・片脚荷重)を作るため、短時間でも歩く・姿勢を崩さない工夫が必要です。
Q4. コルセットは使うべきですか?
痛みが強い時期に短期間使うことで楽になる場合があります。一方で長期使用は動きを減らし、回復を遅らせることもあります。症状の状態に合わせて使い分けるのが安全です。
Q5. 湿布や痛み止めで様子を見てもいいですか?
一時的に痛みが落ち着くことはありますが、座位で負担が再現される環境が変わらないと繰り返しやすいです。環境調整と「動きを止めない工夫」をセットで行うと改善につながりやすくなります。
ご相談・ご予約(池田市 内外整骨院)
座ると腰が痛い症状は、腰だけでなく
股関節(腸腰筋)・骨盤・呼吸の連鎖が止まっていることがあります。内外整骨院では、痛い場所だけを追いかけず、負担の連鎖を評価し、再発しにくい身体の使い方まで整えます。
監修:清水 学(柔道整復師/臨床10年)
TEL:
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営業時間:月火木金 8:30-11:45/14:30-18:30、水土 8:30-13:00(休診:日祝)
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